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山崎亮の仕事術

講義の中で何度も出てきた「公共的な事業」という言葉。この言葉が、山崎亮さんの仕事とこれからの まちづくり の可能性を言い表しているように感じた。

私見では、これまでの まちづくり は、行政に頼るもの、もしくは民間企業の開発によるものがほとんどだったと思う。しかし、行政組織が形骸化し、経済も低成長化時代となった今、浮き上がってきたのが、その地域に住む、住民ひとりひとりの潜在的な力。事例として上がっていた「有馬富士公園(兵庫県)」や「マルヤガーデンズ(鹿児島)」では、住民の力をひき出すために、行政や民間企業が持つ資金や枠組みを大いに活用し、事業者・住民それぞれが win-win の関係になっていた。これが従来の「公共」ではなく、『公共的な』という言葉が意味することだろう。

見方を変えると、行政も民間も実体の無い組織。時代や価値観の変化によるところもあるが、空間やモノではなく、これからはとくに『人』の魅力のほうが圧倒的に人を惹きつける。また、身近な事例では、青山の国連大学前やGYREで毎週末開催されている「ファーマーズマーケット」や一時問題となった「宮下NIKEパーク」と比較することでも、『公共的な』という言葉への理解が深まる気がしている。

そして、「公共的な事業」には欠かせない、事業プロセスとその運営・管理におけるファシリテーター・コーディネーターの役割も見逃せない。第三者な視点で、そのコミュニティに入り込み、住民の力を引き出し、導いていく役割は、まちづくり以外の分野でもこれから求められる職能になってくるはず。

山崎亮さんとその仕事には、これからますます目が離せなくなりそうだ。

・・・セミナー全体も、1時限目の講義、2時限目のNHKトップランナー的な公開インタビュー、3時限目の「自画自賛(BYO)」ワークショップ、そして放課後の懇親会と、素晴らしい企画と盛りだくさんの内容で、たくさんの刺激と感動をもらいました。山崎さん、関係者の皆さん、ありがとうございました。

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