- 2011-11-02 (水) 19:56
- IGLU tokyo
敢えて客観的に、震災は過去に起こってしまった出来事・・・として捉えると、震災後、同時多発的に起きた建築・まちづくりのプロジェクトや活動は、計画都市(海外の首都機能移転や日本のニュータウン開発)にも似ているように思える。ただし、それとの決定的な違いは、ゼロベースからでなく「記憶とコミュニティの継承」をベースに考えていく必要があるということ。それは、建築家が地域コミュニティに入り込んで、漁師のおじさん達と直接対話をしていくようなことで、都市スケールのマクロな視点と、生活者というミクロな視点を持ち合わせることが必須。そして、それぞれの相手(行政/住人)と対話し、まとめていくスキルが求められている。
シンポジウムを通しては、これから人口や経済が縮小していく日本において、誰もが気付きながらも緩やかに表面化していくはずだった構造的な課題が、今回の震災がきっかけとなり、否応なしに突き付けられていることをあらためて感じた。これは簡単に答えが出るものではないが、それに向き合っていくことで、様々なアイディアが実行され、徐々にこれからのロールモデルが出来上がっていくのだと思う。僕はそれらの活動に直接関われていないのだけど、その状況については注意深く見ていきたい。そして建築家や不動産屋も、こういう領域にコミットしていけるかどうかが、今後、仕事の幅や深さ、活躍領域を広げていくことに繋がっていくのだろう。
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