- 2010-11-18 (木) 23:14
- IGLU tokyo
いわゆる現代アート入門書のように、歴史やその時代を切り開いたアーティストを追っていく体裁から始まる本書だが、第4の門「貨幣とアート」でまさにアートの現在地点について触れるところから、急激にシフトアップする。そして、最後の門「アートの行方」では、宗教や経済、自然や物質から解放された人間視点のアートへと導かれていく。
著書「日本・現代・美術」から始まる一連の(日本の)現代アート史を総括した上での、その先にある未来の表現について。これまでのアートの価値観を大きく揺さぶる椹木氏のラディカルな持論は、果たして現実に起きるのだろうか。